【 知能検査 】


  知能検査で測定された数値を知能と呼びますが、
  この数値=人間の知的能力というわけではありません。
  文化・環境の違いや、テストに対する動機付け、
  そのテスト形式への慣れなど、
  さまざまな要因によってこの数値は左右されます。
  文化や環境の点においては、テスト作成者の多くが、
  都会に住み、中流文化を背景にしていることから、
  テストが都会的・中流文化的な偏りを持ちやすい、
  という傾向がないともいえません。
  また、文化が異なれば、そこで発揮される能力の
  性質も異なる可能性があります。
  しかし、知能検査は現在の学校教育で
  要求されるような、行動的というよりも、言語的、
  具体的というよりも、抽象的な能力を扱った、
  問題が全体の多くの割合を占めています。
  このように、現在の知能検査で測定される能力は、
  言語的、抽象的な能力に偏っていると考えられます。




[ ビネー式知能検査 ] ―→ 比率IQ(ratio IQ)

   精神年齢(Mental Age : MA)
 ―――――――――――――― ×100 = 知能指数 IQ
 生活年齢(Chronological Age : CA)     (Intelligence Quotient)



[ ウェクスラー式知能検査 ] ―→ 偏差IQ(deviation IQ)

 ウェクスラー式知能検査は11の検査から構成されています。

 言語検査(6)   〔 知識・数唱・単語・算数・理解・類似 〕
 動作性検査(5) 〔 絵画完成・絵画配列・積木模様・組み合わせ・符号 〕

 これらの検査から全検査IQ・言語性IQ・動作性IQ を算出します。

      ・WPPSI(幼児用)
      ・WISC−V(児童用<5〜16歳程度>)
       ・WAIS-R(成人用)


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